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朝日新聞 2012年10月4日/毎日新聞 2012年10月13日

朝日新聞/毎日新聞

みんなのねがい 2012年7月号

みんなのねがい

世論時報 2012年8月号

世論時報

クローバー第1号 2012年5月30日 発行

クローバー第1号

みんなのねがい7月号

みんなのねがい 特集ダウン症の子どもたち~育ちの土台とつけたい力

厚生労働6月号

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夕刊 朝日新聞 関西版 5月29日号

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東京民報4月15日号

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タウンニュース藤沢版 2012年4月6日号

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キネマ旬報 2012年2月上旬号

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産経新聞 2月14日朝刊

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ソトコト3月号

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2012年1月号 市民活動総合情報誌「ウォロ」

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2011.12.9 読売夕刊新聞

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2011.12.8 読売夕刊新聞

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2011.12.7 読売夕刊新聞

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2011.12.6 読売新聞

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2011.12.5 読売新聞夕刊

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2011.11.24/毎日新聞朝刊

ディスレクシア:理解して 読み書きに困難伴う学習障害

  • ◇成人後の診断多く 「10年で転職12回」 支援進む海外

    読み書きの流ちょうさと正確さに困難のある学習障害の「ディスレクシア」を取り上げたドキュメンタリー映画「DXな日々--美(び)んちゃんの場合」(谷光章監督)が完成した。早期発見や適切な支援が必要だが、日本では成人になってディスレクシアと診断される人も少なくない。【立上修】
     主人公の美んちゃんこと砂長(すななが)宏子さんは30代半ば。英ロンドン芸術大に留学し、メーキャップアーティストとして作品の発表もしている。帰国後、外資系会社の役員秘書としても働いたが、「転職は10年間で12回」と告白する。「仕事は続いても1年半。障害を隠したり経歴を改ざんしないと雇ってもらえない」
     苦手は読み書きだ。「8892と言われると8829と間違えて書いて、上司に渡してしまう」。外国語は難なく習得できた。英語はラジオ講座で耳から覚え、同じ要領で中国語もフランス語も身に着けた。英語の面接は通るが、書類作成や電話の取り次ぎ、簡単な計算などの“基本的なこと”で失敗を繰り返し、クビになる。
     ディスレクシアの指摘を初めて受けたのは20代前半、留学先の教授からだ。「35人のクラスにディスレクシアが3~4人はいた。いい意味で特別扱いが普通だった。論文の量が半分になり、試験時間を延ばしてくれたりもした」。英国では理解があったという。
     帰国後、ディスレクシアの教育的支援などをしているNPO「エッジ」(東京都港区)に連絡を取った。同じ立場の友人ができてほっとした。「もう障害を隠さなくていい」。得意な料理の腕を生かし今は、東京・代々木駅近くで2坪の多国籍料理の総菜店「ユーロデリ」を開いている。

    映画には「エッジ」で砂長さんと知り合った村松洋一さん(35)も登場する。
     息を止めないと字が読めなかった。3けたの内線電話をかけるのも、緊張しながら一つ一つ数字を確認する。道路標識を瞬時に読み取れないので自動車免許は持たない。そんな村松さんは29歳の時、「短期記憶障害」の診断を受けた。医師は「ディスレクシアと関連がある」と説明した。
     小学校低学年から特に音読は苦手だった。読む速さについていけず、指名されると目が悪いふりをして、ごまかした。内容は理解できるが時間がかかる。出題範囲の定まったテストは自分のペースで勉強でき、長文のある国語を除いて対応できたという。
     「字がゆがんで見えているのではなく、頭に入ってこない。(先生が)言っていることも普通のペースでは理解できない」と村松さん。イラストレーションの専門学校を卒業後、ゲームソフト開発会社に約10年勤めた。同業他社の誘いもあったが、知的障害者施設「練馬福祉園」に転職し、介護スタッフとして働いている。

    ヴァージン・グループのリチャード・ブランソン会長もその一人だ。村上春樹さんの長編小説「1Q84」には、ディスレクシアとされる女性が登場する。
     ディスレクシアは使用言語によって出現率が違うとされる。砂長さんの音韻検査を担当した石川県立明和特別支援学校教諭、河野俊寛さんによると、複数の論文などのデータでは、英語5・3~11・8%▽日本語(漢字)6・0~6・9%▽タイ語6・3%▽オランダ語3・6%▽イタリア語1・34%▽アラビア語1・0%。「音」と「文字」の一致が出現頻度に影響するといわれている。
     河野さんは「研究者の間では、学習障害の中核が『読み書き障害』のディスレクシアで、8割を占めると考えられている」と話す。
     河野さんによると、ディスレクシアは専門の医療機関で、読み書きの正確さと流ちょうさの検査などを組み合わせて診断する。乳幼児検診では発見できず、文字の学習が終わる小学校低学年にならなければ診断確定は難しいという。
     英語圏では、字を書くのが困難な人にはキーボードへの適応を進め、字を読むのが困難な人には読み上げなどが行われ、入試でも特別措置がある。日本では11年度から大学入試センター試験に発達障害者の特別措置として、1・3倍の時間延長や拡大問題用紙などが導入されたばかりだ。
     河野さんら研究者は、パソコンによる音声読み上げ、電子メモ帳などによる補助支援を進めようとしている。「ただし勉強の目的は文字の読み書きではない。増やした知識を使って自分で考え、第三者にきちんと伝えられるようにしたい」と話している。

    日常を記録し映画に 「DXな日々」

    映画「DXな日々」(81分)は「ディスレクシアの人が抱える困難を映像で見つけ出そう」と、監督の谷光章さん(66)が1年4カ月にわたり、砂長さんの姿を中心に追った。
     母「とにかく自立して生きていってもらわないと。あと結婚して孫でも見せてもらわないとね。普通に……」
     娘「見た目が普通だから枠に入れてやってみると、とんでもない状況に私はなり、みんなは変な目で見て『できない』『出来が悪い』……(中略)。お母さんには分からないと思う」
     映画には、母子が激しく言葉をぶつけ合う場面が出てくる。砂長さんは資格取得を目指して母の期待に応えようとするものの、ありのままの自分を受け入れようとしない母に反発する。
     谷光監督は「非常にユニークな考えを持つディスレクシアの人たちが、才能を生かせる社会を考えていただければ」と話す。
     上映情報はサイト(http://dxnahibi.com/)で。東京都内では、来年1月からポレポレ東中野(中野区)での上映が決まっている。

    ディスレクシア

     ギリシャ語の「できない」(dys)と「読む」(lexia)に由来する「読み書き障害」で学習障害(LD)の一つ。知的な遅れはない。文字を読み内容を理解するのは苦手だが、耳からの情報は容易に理解できる。「めまぐるしい」を「めぐるましい」と読んだり、意味や音が似ている漢字(泉と湖など)、形の似た字(「た」と「な」、「さ」と「ち」など)を間違えたりする。
    毎日新聞 2011年11月24日 東京朝刊

2011.9.28 しんぶん赤旗

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